草津には、東海道・中山道を往来する旅人の道しるべとして親しまれた道標が数多く残っています。江戸寄りの入口、草津川堤防上にある火袋つきの石造道標(1816)、東海道と中山道の分岐点にある火袋つきの石造道標(1816)、東海道と矢橋道の分岐点にある石造道標(1798)、立木神社境内にある道標(1680)などがそうです。
中でも、東海道と中山道との分岐点に立つ道標は、京都・大阪・尾張(おわり)・美濃(みの)などの定(じょう)飛脚問屋や、播州(ばんしゅう)・備前(びぜん)・江戸の日雇方など、この街道を常に往来する人々の寄進によって建てられたと伝えられています。くっきりと「右東海道いせみち」「左中仙道みのぢ」と刻まれ、高さは392.2cm 草津宿本陣とともに、往時のノスタルジックな面影をとどめています。